メニュー
ビッグシープ/「ナールスゲン®」誕生秘話 0120-009-388

ナールスゲン®誕生秘話

お肌にとっていいことづくめの「ナールスゲン®」という成分。実は、最初から化粧品を目的に開発されたのではありません。
京都大学化学研究所 平竹研究室で、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)という酵素の阻害剤の開発研究から誕生した「偶然の産物」なのです。

どのようにして「ナールスゲン®」が発見され、どのように化粧品と結びついていったのか。
「ナールスゲン®」の誕生秘話を、ご紹介します。

γ-グルタミルトランスペプチダーゼ - GGTとは、人を含むほとんどの生物が持っている酵素です。健康診断を受けると血液検査で肝機能のγ-GTPと呼ばれる酵素の血中濃度を調べますがその酵素のことです。
GGTはお酒を飲みすぎると上昇し、GGTが高いと肝臓や胆管の細胞が壊れている可能性があり、生活習慣病をはかる指標として、医療の世界で広く利用されています。

GGTは、体内にあるグルタチオンという抗酸化ペプチドを分解する働きがあり、この働きをもっているのは、ほぼ唯一GGTだけ。
グルタチオンは、老化の原因である活性酸素を取り除く抗酸化物質の代表選手で、私たちのからだを守るために最前線で活躍してくれる大切な物質です。

しかし、GGTのグルタチオンを分解する働きには二面性があり、ひとつは、活性酸素をうまく除去して酸化ストレスを軽減するプラス面。
ふたつ目は、グルタチオン自体がもつ活性酸素を無毒化する働きを弱めてしまうマイナス面。

このようにGGTは相反する二面性をもつジギル博士とハイド氏のような酵素で、捉えどころがなく、生理学的役割もはっきりしない謎の多い酵素・・・
研究室では、魔性の女性に恋するように、GGTに魅かれていくのです。

GGTが、いったい何をやっている酵素なのか?
その真の役割や影響について調べるために、その酵素の働きを選択的にブロックする新しい化合物「GGT阻害剤」の開発を進めていたのです。

GGTを阻害する化合物を開発し続ける日々。実験的にいくつもの化合物をつくります。
その中で、開発番号5aと名付けたもの・・・それが後の「ナールスゲン®」。

5aは、とても小さな化合物なのに、巨大なタンパク質GGTを完全に失活させるパワーを持ち、GGT以外の酵素をまったく阻害せず、毒性や刺激性もない理想の化合物でした。
小さいながらも大きなパワーで人のために活躍する鉄腕アトムのような存在です。

5aは、「GGTを完全にstopさせる最も強力な(topの)化合物」という意味を込め「GGsTopTM」と名付けられました。そして、今ではGGT阻害実験のための生化学用試薬として販売されています。
「GGsTopTM」が、その後「ナールスゲン®」と新たに命名することになった物質です。
この時点では、これがエイジングケア化粧品の有効成分になるとは、夢にも思っていませんでした。

小さいながらも大きなパワーを持つ「GGsTopTM」。
GGTを阻害する働きだけでなく、もっと秘めた力があるのではないか?
研究室のメンバーは、その可能性に思いを熱くし、アイデアを出し合ったり、意見を交換する日々を続けました。

そんなある日、「GGTはグルタチオンを分解する酵素。それを阻害するGGsTopTMは、グルタチオン量を変化させることができるはず」・・・一瞬のひらめきが、幸運を引き寄せます。

細胞のグルタチオン濃度が変化することで起こる現象を調べていると、大阪市立大学大学院の小島明子准教授と湯浅勲名誉教授らのグループ研究に、コラーゲンが増加する原因のひとつとして、細胞のグルタチオン濃度が一過的に下がることが示されていました。
このお二人こそが、後に「GGsTopTM」を「ナールスゲン®」として世に出すことになったプロジェクトの共同研究者です。

少し専門的ですが、肝臓の肝星細胞でコラーゲンが増えると、肝線維症という肝硬変の原因になり、好ましくありません。しかし、皮膚でコラーゲンが増えると、美容やアンチエイジングにとっては大歓迎です。

肝臓でのグルタチオンとコラーゲンの関係から「GGsTopTMが、皮膚の細胞で一過的にグルタチオン濃度を下げることができれば、肌のコラーゲンが増えるかもしれない」・・・とひらめいたのです。

幸運なことに、小島明子先生らのグループは、皮膚でのコラーゲンを作りだす能力を測定するシステムを開発されていました。
そこで、GGsTopTMが人の皮膚の線維芽細胞でコラーゲンをつくる作用を高めることができるかどうか・・・? どんな結果がでるか?・・・調べてもらうことに・・・

なんと、GGsTopTMは10 uM(マイクロモル)という低濃度で、線維芽細胞のコラーゲン量を3倍も高める強い活性があることが判明しました。また、コラーゲン同様、肌の張りに効果のあるエラスチンの産生量も1.5倍以上に増加することが確認されました。
さらに調査をすすめると、GGsTopTMは、これまでに調べた化合物のなかで、最強クラスといえるほどのコラーゲンを生み出すパワーがあることがわかったのです。
これが、皮膚のコラーゲンを増やすという別の顔を持ったGGsTopTM、後の「ナールスゲン®」です。

GGsTopTMには、最強クラスのコラーゲン産生亢進活性があることがわかり、本格的な共同研究が始まることになりました。

京都大学平竹潤教授をプロジェクトリーダーとし、医薬品開発のプロフェッショナル松本和男氏((株)ナールスコーポレーション社長)、大阪市大、(株)ドクターシーラボの共同研究チームが組織されました。
研究開発が始まり、まず一番最初から最後までつきまとった問題は、化合物の安全性でした。
大手製薬会社出身の松本社長から「もし毒性が出たら、その時点でこのプロジェクトは打ち切り」と開始早々に引導を渡され、安全性の確認は、何にも増して優先すべき最重要課題でした。
化合物を世に出したあとで、実は毒性があったということは絶対に許されません。もし薬害などを引き起こすことがあれば、取り返しのつかない事態になります。
当時、この化合物の安全性には自信があったわけではありません。安全性の確認は、どこに落とし穴があるかわからない。しかも、もしどこかで落っこちたら、その時点でアウトという、まさに薄氷を踏むようなプロセスの連続で、おおきな不安を抱えつつのスタートでした。

安全性と毒性試験を徹底的に行った結果、細胞レベル、動物実験において、極めて安全性の高い化合物であることがわかりました。また、日本化粧品工業連合会の定める化粧品安全性評価9項目すべての試験で毒性なし、刺激性なし、変異原性なしという結果が得られました。
もし、ここで1項目でもひっかかると化粧品成分としての開発は中止。安全性の確認がプロジェクト存続の絶対条件だったのです。

この結果を受けて、いよいよヒトでの安全性試験です。(株)ドクターシーラボの協力により、ヒトモニター試験が行われました。
GGsTopTMを含有する化粧水が、ヒトの肌に好ましい効果を与えるかどうかの有効性試験と、肌荒れや刺激、かぶれ、不快な症状が出ないかどうか、被験者のアンケート調査です。

その結果、これまた幸運なことに、有効性評価では、肌弾力の改善効果や角質水分含量の増加など、エイジングケア化粧品として好ましい効果があることが確認され、有効性・安全性ともに信頼度の高いデータが得られ、自信が持てるようになりました。

そのときの被験者からは、「使い心地がよかったのでまた使いたい」という嬉しい声をいただきましたが、「使い心地」はあくまでも個人差が大きいのが当然です。
ただ、幸いにも、「肌荒れや肌トラブルに見舞われた」というネガティブな評価はなく、悪くても「何の変化も感じなかった」というレベルでした。
むしろ、これこそが、医薬品ではなく、化粧品原料に求められる最も適切な評価だったといえます。

これまでの研究で、GGsTopTMには、抗酸化物質のグルタチオン濃度を一時的に減少させ、細胞内の酸化ストレスをわずかに増やす効果があることがわかりました。それを、普段は休眠している細胞がキャッチし「酸化ストレスに対抗するためのスイッチ」が入り、その結果、コラーゲンやエラスチンの産生が促進されることがわかりました。
つまり、GGsTopTMは、細胞がもともと持っている抵抗力をうまく引き出し、コラーゲン産生に結びつけた画期的なメカニズムをもつ物質だということです。

ひと通りの安全性が確かめられたあとでも、長期にわたって使用した場合の副作用がないことを確認するため、化粧水に入れる濃度の10倍濃い溶液をつくり、研究員および松本社長らみずからが、半年以上にわたり自分の顔や頭や体に毎日塗りたくって経過をみる実験もやり、研究開発者自身が腑に落ちる安心感を得ることができました。しかし、安全に「絶対」ありません。今後も安全性担保のための不断の努力を続けてまいります。

「ナールスゲン®」の名称は、この化合物が皮膚線維芽細胞のコラーゲン産生を亢進させる働きがあることがわかり、安全性が確かめられ、本格的にエイジングケア化粧品成分として実用化する段階になった2012年4月27日に商標登録され誕生いたしました。

  • 2005年12月 γ-グルタミルトランスペプチダーゼ阻害物質(GGsTopTM)の発見
  • 2009年4月 大阪市立大学院小島明子准教授らがGGsTopTMのヒト皮膚線維芽細胞内コラーゲンおよびエラスチンの産生亢進を発見
  • GGsTopTMの化粧品成分としての実用化と、それを事業化する大学発ベンチャー企業の設立を目標に、本格的な研究開発に乗り出す
  • 2011年8月 化粧品原料「ナールスゲン®」として商品化決定
  • 2012年3月 株式会社ナールスコーポレーションを設立

ナールスゲン®についてもっと詳しく

このページの先頭へ